大阪生活

大阪生活の記録

京都を歩く

ぼくが会社を辞めるということで独身寮の先輩二人に誘われ京都へ行ってきた。当初は会社に近い難波か梅田辺りで集まる予定だったのが、無理を言って京都(一乗寺河原町)へ場所を変更してもらった。

11時半ごろに出町柳駅に集合する。当日集まってくれた先輩は一人が同志社、もうひとりが京都大学の出身で、彼らにとって出町柳周辺は学生時代に入り浸った場所だった。しかし彼らも叡電にはそれほど乗ったことがないといい、事実同志社の先輩は数えるほどしか一乗寺には足を踏み入れていないようだった。

一乗寺にはラーメン屋が沢山居を構えており、駅近くには二郎が、数百メートル歩いた先に今回目指していた極鶏という店がある。極鶏にはGokkeiniumという必須元素が含まれていることで有名なんですよね。

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店頭に到着したところ5人程度しか並んでおらず、店内に入ろうとするとどうやら整理券制を導入しはじめたといい、12時の時点で最速でも14時半ごろの入店になるそう。とてもじゃないが無理なので、あまり並んでいない近くの天天有へ入店することを決めた。

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チャーシュー麺に餃子、それに昼間なのに瓶ビールを注文する。昼間から飲むビールは実に美味い。程々に酔いが回ったところで恵文社へ突入する。勢いで写真集を買う一歩手前までいってしまったがなんとか踏みとどまった。京大の先輩いわく、恵文社には彼の一番の友人とたまに恵文社に来ていたそう。詳しく聞いてみると親友はぼくの高校の弦楽合奏部の一個上の先輩で、後期博士課程を修了し(!)現在は某企業で研究職をやっているそう。意外なところで人と人とは繋がっているんだな。

その後は鴨川の河川敷を四条まで下り、飛び石があれば必ず反対側へ行くという約束をしたあと、定期的に煙草を吸いながら水に手を浸したり、同志社京都大学の確執や、吉田寮の奇祭(四条から出町柳まで鴨川を遡上する)の感想などといった話を聞く。ぼんやり歩きながら少し色づいた葉っぱを視界の端で感じつつ、ひたすら南下する。川の反対側ではどこかの大学のよさこいサークルが大きな旗を振りながら練習していた。鴨川を下るにつれて人口密度が高まり、ベンチや芝生で寝ている人の数も増えていった。三条から四条に至る間で小バエが大量発生していたり、頭に羽根を生やした後期高齢者が謎の舞を披露していたりと京都のアトモスフィアを満喫できた。

その後は六曜社へ向かったが、珍しく行列ができていたので再び四条方向へ、地下の御多福珈琲へ向かう。撮影禁止の店内で先輩方と好きなだけ煙草を吹かした。プリンを頼む先輩方、ホットコーヒーをちびちびと飲むぼく。並んでいる人も増えたので30分くらいで店を出て、梅園でわらび餅を買ったあと彼らと別れて帰途についた。この日は雨に降られることもなく、秋の京都を存分に堪能できたのがよかった。

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秋の空気を全身で感じている人

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お世話になった方々

京都までは自宅から電車一本だ。ちょっとした休日でも河原町へ繰り出せたり、出張の合間に喫茶店で休憩したりとなかなか足繁く通っていたと思う。行きつけの喫茶店もできたし、お気に入りのパン屋さんやお菓子屋さんも片手では数えられないほど。立地にも交友関係にも本当に恵まれた社会人人生だったと思う。

頑張りすぎるなよ、それからまたこっちに戻ってきたら飲もうぜ、と言ってくれた。先輩方とは寮のロビーでテレビを見ながら酒と煙草で数時間過ごしていたし、狭い部屋で一緒にスピッツのロビンソンを弾いたり、夜の河川敷で楽器を吹き鳴らしたり、同じ原付を買ったりと多くの時間を一緒に過ごしてきた。仕事は辛いこともあったけど、同期や先輩と過ごす時間はめちゃくちゃに楽しかったんだよな。また一緒に遊びたいな。いろいろ変わってもまた遊びたいな。いい社会人生活だったな。

追記

この日は実に10キロ以上歩き、翌日である今日はぼんやりとした嫌な感じがふくらはぎに纏わりついています。程々に歩くのが楽しいね。